PetSnowy自動猫トイレを導入したら生活の質が少しだけ向上した話
- 投稿した日
- 2025/08/05
- 更新した日
- 2025/08/06
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PetSnowy自動猫トイレを導入したら生活の質が少しだけ向上した話
1ヶ月ほど前にお迎えした猫(スコ♂, 8ヶ月齢)のモカちゃんが、かけがえのない癒やしとなっています。
ただ、そんな愛猫との生活の中で一つだけ、どうしても気が重くなるタスクがありました。
それは、毎日のトイレ掃除です。
決められた手順を淡々と繰り返すだけのルーティンワークは、できれば機械に任せたい、と思うのは人間の性分なのかもしれません。
特に気分が落ち込んでいる日は、このトイレ掃除が、精神的な負担として重くのしかかっていました。
そこで、この種の課題は資本で解決すべきではないかと考え、猫の自動トイレの導入を決意するに至りました。
様々な製品を比較検討した結果、最後まで候補に残っていたのは、割とみんな使ってるPetkitの新しいモデルと、今回購入したPetSnowyの自動トイレです。
最終的に私はPetSnowyを選んだのですが、これにはいくつかの理由があります。
一つ目は、ニオイ漏れに対する配慮がしっかりしていそうだと感じた点です。
本体がドーム型で完全に覆われ、内部には光触媒を利用した脱臭装置も搭載されているため、超狭いの私の部屋でもニオイを気にせず過ごせるのではないか、と期待しました。
二つ目の理由は、猫砂の飛び散り対策です。
トイレの入口に砂を落とすためのスペースが標準で設けられており、部屋が砂で汚れにくくなるという細やかな設計に惹かれました。
そして何より、トイレという生活感をともなう製品でありながら、どこかオブジェのような佇まいを持つ、その愛らしいデザインが大きな決め手となりました。
幸いなことに、Amazonのセールで定価より安く、57,259円で購入できました。

ただ、多くの方に言われていた本体の大きさだけが、最後まで少し気がかりではありました。
製品の到着とデカデカ存在感
注文から数日後、自宅に届いた段ボール箱は、噂に違わぬ大きさでした。
その巨大さは、一人で室内に運び入れるのにかなり苦労したほどです。

箱を開けてまず印象的だったのは、同梱されていたクイックスタートガイドの、常軌を逸したサイズ感でした。
手元にあるM1 Airと並べてみても、この通りです。

このような巨大な印刷物に、わたしの人生で再び相まみえることは、おそらくないでしょう。

このフォントサイズ、この紙面の占有率。
おばあちゃんスマホことラクラクフォンのUIでも、これほどのクソデカフォントではないでしょう。
本体の組み立ては、すごく簡単でした。
ほとんどのパーツは組み立てられた状態で届き、残りの数点もマグネットで直感的に固定できるようになっています。
本体は20kgほどあってかなり重いですが、それ以外に設置で迷うようなことは特にありませんでした。

設置してみると、やはりそのデザインはとても洗練されていて、めちゃ可愛い。
しかし、想像以上に大きかったため、もともと猫用のサークルを置いていたスペースは完全にこのトイレに占有され、結果的にサークルが部屋の外に追いやられてしまうという、予期せぬ事態が発生しました。
猫の反応
設置が完了すると次に訪れるのは最も重要な検証、モカちゃん自身がこれを受け入れてくれるかどうかを確かめる必要があります。
以前より自動トイレを怖がってしまう猫もいると聞いていましたし、このタイミングで猫砂も、お迎えの時に近所のホムセンで購入した残念な紙系のものから、推奨されている鉱物系のものへと変更したため、猫にとっては大きな環境の変化となります。
案の定、最初は新しいトイレを遠巻きに観察するばかりで、なかなか入ろうとはしませんでした。
そのため、もともと使っていたトイレも隣に置いたままにして、本人(本猫?)の判断に委ねることにしました。
次の日の朝方、私が爆睡している間に、新しいトイレを使ってくれたようです。

スマホのアプリに清掃完了の通知が届いているのを見つけた時は、かなり安堵しました。
全体的な感想と、いくつかの気になる点
PetSnowyの自動トイレを実際に使ってみて、これは非常に真剣に、そして丁寧に作られた製品だと感じました。
何よりも、日々のトイレ掃除という定型作業から完全に解放されたことが、私にとって最大のメリットです。
掃除に費やしていた時間だけでなく、その作業を意識することによる精神的なリソースも解放されたように感じます。
筐体のサイズが大きいことも、猫が中で窮屈な思いをしないための快適性や、砂の飛び散りを高いレベルで防ぐという機能性を考えれば、十分に合理的な設計だと納得できました。
しかしその一方で、特にソフトウェア面において、いくつかの看過できない点があるのも事実です。
まず、スマホアプリの作り込みが、本体の完成度に比べてかなり甘いように感じられます。
UIのデザインやi18n対応など、いくつか改善の余地があるように思えました。
そして、APIが公開されていないことです。
これこそが、この製品における個人的に最大の、そして最も残念に思う点です。
なぜ、APIを公開しないのでしょうか。
もちろんアプリ上では確認することができますが、体重、トイレの回数、滞在時間のようなものは、猫の健康状態を把握する上でのかなり重要なメトリクスです。
せめてWebhookにでも対応していれば、GASやWorkersなんかを介して、いろいろなことができるというのに、それすらも許されていない。
結果として、わたしは毎日アプリを手動で起動し、自らの目でデータを確認するという、前時代的な運用を強いられています。
この閉鎖的な仕様は非常に残念に感じます。ユーザーが自身のペットのデータをより自由に扱えるような設計思想であってほしかった、というのが正直なところです。
また、アプリに基本的なオートメーション機能は備わっているものの、その設定が単純なものに限られている点も物足りなさを感じます。
例えば、猫がトイレを出てから何分後に清掃を開始するか、といった設定は可能ですが、「夜間の特定の時間帯は動作を停止する」であるとか、「特定の条件下でのみ通知を送る」といった、ユーザーの生活スタイルに合わせた、より複雑なルール作りはできません。
用意された選択肢を選ぶだけで、能動的なカスタマイズができないのは、少し窮屈に感じてしまう部分です。
いい感じのAPIさえ用意されればすべて解決するんですけどね。
加えて、データの精度にも少し疑問が残ります。
モカちゃんがトイレの縁に少しだけ体重をかけた際に、別の猫として識別不能のログが記録されてしまうことがありました。
センサーが取得したデータを解釈するアルゴリズムに、まだ改善の余地があることを示唆しているのかもしれません。
このように、ソフトウェア面では改善を期待したい点がいくつかあります。
しかし、そうした不満点を差し引いても、この製品を購入して後悔はありません。
製品自体の品質は非常に高く、日々の負担から解放されたメリットは、それを遥かに上回ります。
金で殴って心の余裕を生み出すのは、現代における合理的な選択肢の一つだと思います。
このベンダからは自動給餌機や給水機も販売されているようですので、いずれはそちらも導入したいなーと思っています。