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インターネットがすべてだった日の終わりと、がらんとした部屋

インターネットがすべてだった日の終わりと、がらんとした部屋

投稿した日
2025/04/28
読了まで
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インターネットがすべてだった日の終わりと、がらんとした部屋

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今年度に入り、通信制の大学で学びながら、仕事もフルリモートという生活が始まりました。つまり、一日のほとんどを自宅のこの部屋で過ごしています。画面を通して人とやり取りすることはあっても、直接顔を合わせて言葉を交わす機会は、めっきり少なくなりました。
そんな日々の中で感じていることを、少し聞いてもらえたら嬉しいです。

気がつけば、生活の中心、というより、他者との接点のほとんどがインターネットの中にありました。
大学の課題もオンライン、仕事の打ち合わせもチャットやビデオ通話。プライベートな時間も、SNSを眺めたり、オンラインゲームで知らない誰かと繋がったり。
物理的に人と会う機会が少ない分、ネットの世界はより重要な繋がりを感じられる場所になっていました。そこは、現実の対人関係の複雑さや、直接的なコミュニケーションで感じる少しばかりの緊張感から解放された、心理的に安全な空間だったのかもしれません。

画面越しのリアクションやコメント、MTGでの短い会話。それらが、誰かと繋がっているという感覚を与えてくれました。
直接的な人との触れ合いが少ない日常の中で、そうしたデジタルな反応が、寂しさを紛らわすための、安価な代替物になっていたように思います。
まるで、それが本当の繋がりであるかのように錯覚していた。今思えば、物理的な距離を埋めるにはあまりにも儚い光だったのかもしれませんが、その時はそれに頼るしかなかったのです。

しかし、そんなデジタルな繋がりにも、限界はあります。
MTGが終わって、画面が真っ暗になった瞬間。チャットの通知が鳴り止み、部屋がしんと静まり返った時。
そういう、人との接続が途切れた瞬間に、ふと我に返るのです。

インターネットの中では、それなりに言葉を交わし、存在感を示せていたかもしれない。
けれど、パソコンを閉じた後の、この静かな部屋にいる私は?
一日中、誰とも直接言葉を交わさない日もある。自分の声を発したのは、独り言くらいだった、なんて日も。
画面越しのやり取りだけでは満たされない、人肌の温もりや、他愛ない雑談の欠如。
ネットで費やした時間は、確かに知識や経験を与えてくれたかもしれないけれど、この深い孤独感を埋めるには至らなかった。
そう気づいた時、言いようのない空虚さに襲われるのです。

この一人で過ごす7.5畳の部屋が、以前にも増して、広く、そして寂寞に感じられます。
物が少ないわけではないのに、人の気配がない空間はがらんどうとしていて、どこか冷たい。 窓の外の喧騒が、まるで遠い世界の出来事のように聞こえます。
一日中、誰の声も響かないこの部屋で、ディスプレイの光だけを頼りに過ごしている自分。その姿を客観的に想像すると、少し寂しくなります。

リモート中心の生活は、確かに効率的で、ある意味では気楽です。でも、その一方で、こういう種類の孤独感を生み出しやすいのかもしれない。
これは、わたし個人の問題なのか、それとも、同じような環境にいる多くの人が、程度の差こそあれ感じていることなのでしょうか。

本当は、もっとリアルな繋がり、温もりのあるコミュニケーションを求めているのかもしれません。
誰かと直接会って、くだらない話で笑ったり、真剣な話をしたり。そういう、当たり前のような時間が、今のわたしにはとても貴重で、同時に少し遠いものに感じられます。
でも、正直に言うと、リアルな関係は怖い、とも思ってしまう。特に、どうしてもビジュという要素がついて回るから。どうしても外見がすべてみたいに判断されたり、値踏みされたりするんじゃないか、って思えてしまいます。
ネットのように、アイコンやアバターの裏に隠れることができない現実の世界は、時々、息苦しく感じるのです。
新しい場所に出向いたり、積極的に人と関わったりするエネルギーが、今の自分にあるかどうかも、正直、自信がない。

結局のところ、わたしはまた、この静かな部屋でPCを開いてしまうのでしょう。
リアルな繋がりを築くことの難しさや、顔を合わせることへの怖さから目をそらすように。
この孤独感を、一時的にでも紛らわしてくれる手軽な繋がりを求めて。
わかっているんです。これが根本的な解決にはならないことも、いつかまた同じ漠然とした孤独感に苛まれることも。

それでも、やっぱりSNSを開いてしまう。
誰かのくれるリアクションに少しだけ安心したり、流れてくる情報に気を取られたり。
結局、わたしはこうやって、画面の向こう側に安らぎを見出そうとしてしまうのかもしれません。

寂しい人ですね